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「キング牧師の力づよい言葉」を読んで
(5年生・女子)

  私がこの本を読んで感動したのは、キング牧師が、非暴力で戦い人々を動かした所です。
  キング牧師は、1929年アメリカのアトランタで、黒人の牧師の子に生まれました。子供の頃から人種差別はおかしいと感じ、大学生の頃、ガンジーの非暴力運動に感動しました。非暴力運動とは、暴力を使わずに権力に対して抵抗することです。そして牧師になり、人々の先頭に立って、非暴力で、黒人に対する差別をなくすために戦いました。
  この本を読んでいくうちに、私の心の中に「白人はひどい。」という気持ちがふくらんできました。なぜなら、同じ人間なのに、黒人を差別するのは、おかしいからです。それに、黒人をアフリカからむりやり連れてきて、どれいにしていたからです。また、黒人が非暴力で抗議しているのに、暴力をふるってきたからです。
  それでもキング牧師は、
「愛の力を信じ、私たちをにくむものをも愛さねばならない。」
と、言いました。私はおどろきました。私ならだれかにいやなことをされたら、その人を愛することはできません。なぜなら、自分が深くきずつくからです。それに、その相手をにくらしく思うからです。また、そうされたら、自分もやり返したくなるからです。
  そこで私は気付きました。
「にくしみはにくしみを引きおこします。愛だけがにくしみを消し去ることができるのです。」
という、言葉を思い出したのです。キング牧師は、問題を解決するために、どこかでにくしみを断ち切らなくてはならないと思ったのです。相手を愛し、その上で立ち上がり、暴力を使わずに抗議運動をした、キング牧師はすばらしいと思いました。深い愛と勇気にあふれたキング牧師の運動は、多くの人々を動かしました。少しずつ、法律も変わり、黒人の権利が認められるようになったのです。
  私は、以前学校で、ある友達にいやなことをされました。その時はくやしくてたまらなかったけれど、何もすることができませんでした。でも、そこで私がその子にいやなことをしていたら、ますます辛いことのくり返しになっていたと思います。ただ、後悔していることは、何も言わずにだまっていたことです。私はキング牧師から、がまんするだけでなく、はっきりと自分の考えを相手に言い返すことも大切だということを学びました。  
キング牧師は、
「私には夢があるのです。」
と言っています。みんなが手を取り合って平等に生きていける社会を作ることがキング牧師の夢でした。
1986年キング牧師は、メンフィスという町で、白人に暗殺されてしまいました。でも、今もキング牧師の力強い言葉は、人々の心の中に生き続けています。
  戦争や差別、いじめはまだなくなっていません。私は、世界中の人たちにキング牧師の言葉を聞いてもらいたいです。そして、自分を大切にし、周りの人のことも大切にして、キング牧師が夢みた社会を作れたら良いなと思います。

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